2019年2月9日土曜日

付下げ小紋を羽織に


付下げ小紋を羽織に直すよう頼まれました。



小さな水玉が裾へゆくほど大きくなっています。

依頼者さんは、このバリエーションがお好きだったのですが、

残念ながら、羽織に仕立てると、いくら110㎝の長羽織でも、

大きな水玉は裏に回ってしまします。

衿は衽を使うので、かろうじて衿でバリエーションを楽しめます。



衽を衿の中央で継いだところ。

下前に作者の銘が入っています。

この銘が表衿に出ないように折らなくてはなりません。



ぎりぎり、裏衿に回りました。やれやれです。

衿は、4、5日布団の下に敷いて寝ます。

敷きが足りないと、きりっと仕上がりません。



衿ごしらえが出来ると、身頃のしるし付けにかかります。

110㎝と長い羽織なので、作業台では無理で、居間の床でがんばりました。



仕上がりました。袖口部分は付下げのをのまま使ってあるので、赤い八掛が粋です。



羽織紐はどんなのを選ばれるでしょうね。


     春袷英国人を夫に持ち      仕立屋お吟


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