2019年10月23日水曜日

長襦袢


長襦袢の仕立てを頼まれました。



厄除けとして古くから使われる鱗文様です。



しゃり感のある生地は、上に着る着物の振りから長襦袢がのぞきがちになるので、

通常は直角になっている袖下に丸みをつけました。

さらに、肩巾をやや長めに、袖巾をやや短めにしました。

これで大丈夫かと思います。



依頼者さん、半衿は白が好みなので、市松の凹凸のある変り織りを張り込まれたそうです。



鱗文様は、一方ばかり向いているので、

上前の前身頃に上向きの鱗を持ってきました。

下前は下向きの鱗にしました。

後から見ると、右が上向き、左が下向き。袖は、右が下向き、左が上向きです。

長襦袢といえど、左右対称にならないのが、仕立屋の美学です。

紅葉狩りに初下ろしされるそうです。


半衿は白が好みや菊日和      仕立屋お吟







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