2020年5月25日月曜日

訪問着を道中着に


訪問着を道中着に直すよう頼まれました。



個性的です。



遊び心も粋な千鳥の染め紋。

袖の染めが、昇ったばかりの月に見えてきます。



ほどきとふかしに出しました。

胴裏はそのまま羽裏にします。

おくみと衿をつなぎ合わせて、広幅の衿を作ります。



あと紐をつけたら出来上がり。



千鳥の紋も生かしました。

土佐生まれの気丈なお母様から譲り受けた訪問着、

道中着に生まれ変わって、活躍してほしいものです。


       老い母は土佐のはちきん単帯     仕立屋お吟



2020年5月24日日曜日

身巾を広げる


身巾のお直しです。



大島紬にスワトー刺繍のほどこされた付下げです。

脇で4㎝広げました。

全体で16㎝広がります。



脇の元の折り目は、



湿らせた絹布を当ててコテをかけると、ほぼ取れました。



しばらくお母さんが着て、娘さんに譲られます。


        衣擦れの音を涼しく紬縫ふ     仕立屋お吟




2020年5月20日水曜日

着物を羽織に


羽織の仕立てを頼まれました。



依頼者さん自ら小紋をほどいて洗い、肩裏はネットで買われました。



一番に衿こしらえをします。

着物を羽織にする場合は、おくみを継ぎ合わせて衿にします。

半巾しかないので、新モスを継ぎ足して並幅にします。



羽織の袖口布は、表地でとります。



羽織丈105㎝と長いので、居間の床でしるしつけです。

身体のあちこちが伸びて、ヨガをしている気分です。



出来上がりました。

デフォルメされた木立の柄、珍しいぼかし染めです。

      裁ち台にシルクすべらす夏始      仕立屋お吟


2020年5月15日金曜日

羽織


羽織の仕立てを頼まれました。



少々染みのある羽尺の反物です。

染み部分は残り布に、染めむらは縫い代に入れて裁ちます。



まず一番に衿こしらえをして、三日以上敷きのしします。



羽織丈96㎝なので、仕事部屋の裁ち台でしるしつけが出来ます。

それ以上の長さであれば、居間の床ですることとなります。



ご希望の寸法に仕上がりました。

   みどりさす裁ち台に絹広げけり      仕立屋お吟



2020年5月12日火曜日

丈直し


身丈直しの方の二枚目です。



一つ紋の色無地です。

写真を撮り忘れましたが、まず吊って見て、表と裏のバランスを見ます。

バランスが悪ければ、1ミリ2ミリと加減しなくてはなりません。

この着物はよいバランスでした。

今度は、10㎝短くします。

そして、身巾は脇で2㎝広げます。

全体で8㎝広くなります。

衿をほどいて、手術の真っ最中です。



うまく直って嬉しいです。


     色無地といふ格調を縫ふ立夏     仕立屋お吟




2020年5月8日金曜日

身丈直し


袷の訪問着の、丈と身巾と裄の直しを頼まれました。



袷の丈直しは、去年まではお断りしていたのですが、

今年からは、お引き受けしています。

お客様に鍛えられています。



まず袖を外し、袖巾を伸ばします。

次に、首回りを残して衿をほどき、身丈からかかります。

後ろ身頃を7㎝伸ばした後、前身頃を伸ばします。

表は内揚げで、裏は胴はぎで伸ばします。

さらに、おくみを伸ばします。

表も裏も、上部の縫い代だけで伸ばしたいところですが、今回は胴はぎも伸ばしました。

写真は、手術真っ最中の状態。



身丈が伸びたら、身巾を3㎝広げます。

全体で12㎝広くなります。

それが済んだら、ゴールも間近。

衿をとじて、袖をつけたら出来上がりです。

蘇ったお着物に、夏が過ぎたら活躍してもらいたいものです。


手縫ひする絹のさみどり風薫る      仕立屋お吟







2020年5月5日火曜日

つづら織り


単衣の道中着の仕立てを頼まれました。



つづら織りです。

ざっくりとして、織物というより編み物のようです。



コテがほとんど効かないので、糸じるしをしました。



単衣の羽織り物の場合、袖口に袖口布をつけます。

衿も折って敷きのしします。



あと、紐をつけたら出来上がりです。

こんなに目の粗い織物を、果たして縫えるのかしらといぶかりながらでしたけれど、

なんとか仕上がりました。


三味線のお師匠さんとか夏羽織       仕立屋お吟




2020年5月3日日曜日

木綿の着物


おうち着物の方の五枚目です。



臙脂色の紬の風合いの木綿です。

身頃と袖を取った残りが70㎝でしたので、

新モスを継ぎ足して衿を作りました。



この生地も、袖や衿の継目がほとんど分かりません。

コロナ禍のこの初夏を、木綿を着ておうちで楽しんで頂きたいです。


     浴衣着てエキゾチックなお顔立ち      仕立屋お吟



2020年5月1日金曜日

木綿の着物


しじら織から始まった、おうち着物のお客さんの四枚目です。



つむぎ風の格子柄の木綿です。



今までと同様、前身頃の脇の縫い代を切って、袖に継ぎ足します。



この反物は、さらに丈が短かったので、

かろうじて残った70㎝の布を三等分して、衿を作ります。



新モスも70㎝を三等分して、継ぎ足します。



このように、新モスが継ぎ足されました。

着ると見えません。



仕立て上がりました。袖と衿の継ぎ足し部分はほとんど気づかれないでしょう。

布選びがうまいです。

        はつなつの格子木綿にあはす帯       仕立屋お吟