2021年1月30日土曜日

東レシルックの長襦袢

二枚目の長襦袢です。
東レシルック、手毬と破魔矢の文様です。
袖は二、三日敷きのしします。
残り布で、腰から裾までの長いいしき当をつけました。
長襦袢であっても、野暮にならないよう柄合わせをしました。 今度は白の半襟です。 ☆☆☆☆☆純白の半衿バレンタインの日    仕立屋お吟    

2021年1月27日水曜日

袖無双長襦袢

正絹の長襦袢の仕立てです。
二部式の着物を楽しまれていた方。これからはちゃんとした着物を 楽しみたいと。お友達から、「まず身に合った長襦袢を作るべき」と 忠告されたそうです。
無双袖の敷きのしをします。
番傘の文様の半襟をつけているところ。
仕上がりました。すぐに着てくださることでしょう。 ☆☆☆☆☆半衿の番傘もやう春を待つ    仕立屋お吟

2021年1月25日月曜日

中振袖の長襦袢

今度は中振袖の長襦袢にかかります。
振袖は白生地から染めて加賀紋まで入れて、お金をつぎ込まれましたが、 長襦袢は正絹のものをネットで上手に買われたとか。
袖は13㎝の丸みで仕上げ、敷きのしします。 袖裏は、振袖が藤色なので、それに映えるよう補色の山吹色です。
仕上がりました。袴から覗かないよう、6㎝の揚げを施しました。 ☆☆☆☆☆細見綾子に<古九谷の深むらさきも雁の頃>あれば ☆☆☆☆☆袖裏のやまぶき色も東風の頃    仕立屋お吟

2021年1月21日木曜日

中振袖の仕立て

中振袖の仕立てを頼まれました。
浜ちりめんの白地を藤色に染めたそうです。
さらに、四君子(菊・蘭・梅・笹の文様)の加賀紋を入れられています。 布が裁てたら、まず一番に紋合わせをします。
袖と地衿と掛け衿をしっかり敷きのしします。
卒業式で袴の下に着られますが、将来色無地としても着られるので、 身丈は短くしません。さらに結婚の後は、 袖を短くして一生ものの色無地となります。
美しい加賀紋の吉祥柄が見守ってくれることでしょう。 ☆☆☆☆☆卒業を待つ藤色の小振袖    仕立屋お吟

2021年1月16日土曜日

単衣の仕立て

袷の付下げを単衣に仕立てるよう頼まれました。
ジュサブローの落花が絵付けされた付下げです。 お客さん自らほどいてアイロンをかけて持ってみえました。
袖と地衿と掛け衿を敷きのしします。
ほんの数枚の桜の花びらのみ描かれた付下げ、小粋です。 ☆☆☆☆☆花びらをはらと描きし春袷   仕立屋お吟

2021年1月13日水曜日

袖直し

裄を伸ばすよう頼まれました。
お祖母様の箪笥からこの一枚を選ばれて、卒業式に臨まれます。
長襦袢の肩巾とこの着物の肩巾が一緒でしたので、 肩巾は直さず、袖巾だけを1.5㎝伸ばすことにしました。 袖裏が足りないので、継ぎ足しています。
お直しの袖もしっかり敷きのしします。
元の折目がうっすら残っていますが、着付けたら目立たないと思います。 ☆☆☆☆☆卒業式祖母の着物で臨みけり   仕立屋お吟

2021年1月9日土曜日

単衣の仕立て

単衣の仕立てを頼まれました。
泥大島に梅の刺繍のほどこされた付下げです。ふかしが済みました。
付下げなので、裾の柄を生かすため内揚げをつまんでいます。
仕上がりました。刺繍の分量が絶妙です。
右袖の後ろ側、刺繍の位置が小粋です。 ☆☆☆☆☆付下げの刺繍の梅に春近し   仕立屋お吟

2021年1月5日火曜日

袷の羽織の仕立て

長羽織の仕立てを頼まれました。
着尺の小紋で仕立てます。羽裏は洗い張りした長襦袢を利用します。
羽織丈100㎝がご希望なので、へら紙をつぎたして床でしるしつけをします。
衿を折って、3日は敷きのしします。
お正月の初縫にふさわしいサーモンピンクです。 ☆☆☆☆☆初縫や羽裏の柄のとんがらし   仕立屋お吟

2021年1月2日土曜日

袷小紋の大直し

袷の小紋の大直しを頼まれました。
ほどいて縫い直した方が早い気もしますが、身丈・身巾・裄・袖丈を直してみます。 友禅作家千地泰弘の江戸小紋です。袖と衿先を外したところ。 ここから大手術が始まります。
手術も峠にさしかかりました。もう戻れません。
無事終了。一級建築士のお姉さんが着られます。 ☆☆☆☆☆日脚伸ぶ仕立屋吊つてみては縫ひ   仕立屋お吟