2018年11月11日日曜日

結城紬


結城紬の仕立てを頼まれました。

胴裏と八掛をまだ用意されていなかったので、

和裁の仲間が日傘作りに表地を使い、保管しておいた裏を安くお分けすることにしました。

未使用の着物だったので、新古品と言えましょうか。

八掛の色はぴったりです。



着れば着るほどやわらかくなってゆく結城紬です。




          冬ぬくし結城紬をざつくりと      仕立屋お吟





2018年11月6日火曜日

裾の破れ


よく着物を着られる方から、裾の破れを直すよう頼まれました。



ご覧のように、かなり破れています。

ここまで着てもらえると、着物も本望でしょうね。

しかし、身体になじんでいる紬なので、まだまだ着たいとのこと。

裏地の背縫いの下の方をほどいて、ひっくり返し、3㎝ほど短く縫い、破れたところを切り落とします。

裾袷を微調整して、裾を整えたら出来上がり。



新品のように蘇りました。

袖付けや身八つ口もほつれていたので、計六ヶ所繕いました。


        仲人のお世話も少し秋袷      仕立屋お吟











2018年11月2日金曜日

羽織の仕立て直し


生きていらしたら120歳のお婆ちゃんの羽織を仕立て直すよう頼まれました。

山繭で織られているそうです。霞の文様です。肩裏はかなりもろくなっています。



そおっと置いて、しるしをつけるところ。



お婆ちゃんが、孫子にも着られるようにと、縫い代をたっぷりとって縫ってあるので、羽織丈90㎝に仕立てられます。



とにかく肩裏がもろくて、針すごきをするのにも気を使いましたが、出来上がりました。

山繭は雑木の葉も食べているそうです。野趣味あふれる風合いながら、艶があります。そして素晴らしい軽さです。

お孫さんの七五三のお祝いに付き添われるそうです。

女系五代の物語です。


         七五三着物好きなる祖母も添ひ      仕立屋お吟







2018年10月27日土曜日

身巾を小さく


袷の小紋の身巾を小さくするよう頼まれました。

亡くなったお母様が着物好きで、タンスの肥やしにしておくのが忍びなくて、着付けを習いはじめられたそうです。

ところが大きすぎて、なんとも着にくい、、、ということで私のところにやってきました。



小紋ですが一つ紋があり、あらたまった場所に着てゆけそうです。



まず、袖を外します。身八つ口をほどき、裾もちょっとほどいてひっくり返して、2.5㎝脇縫いを詰めます。





ビフォーアフターです。2.5㎝×4=10㎝身巾が狭くなりました。

ついでに肩巾も1㎝小さくしたので、かなり着やすくなったと思います。


       直し着る母の形見の秋袷      仕立屋お吟



2018年10月21日日曜日

子どもの長襦袢


下の記事の七五三用の着物と一緒に、日本舞踊を習い始めたお姉ちゃんの長襦袢も頼まれました。

袷の着物をほどいて不要になった胴裏で仕立てるよう頼まれました。



胴裏だけでは白すぎるので、こけし柄の肩裏を振り布に使うことを思いつきました。



振り布をつけると、袷の長襦袢を着ているように見えます。



胴裏で長襦袢を作るのは初めてで、やや不安もあったのですが、羽衣のような軽くてしなやかな一枚となりました。

依頼者さんの発想に拍手です。

日本舞踊を踊るときに、すばらしい裾捌きとなることでしょう。


      七歳の日本舞踊に小鳥くる      仕立屋お吟



2018年10月15日月曜日

羽織を七五三に


お祖母さんの羽織から七五三の着物を作るよう頼まれました。

すでにほどいて洗い張りしてあったので、すぐ取りかかれます。



羽織の前身頃が、こどもの着物では後ろ身頃になります。



こけしの可愛い肩裏をそのまま使います。



羽織の面影を残した、子ども用に変わりました。

大島紬を融通の利かない才媛としたら、鹿の子絞りは偏差値の高いじゃじゃ馬娘。

せっかく付けたしるしが見えにくくて縫いづらいのですが、2、3ミリずれても布自ら修正してくれて、きれいに仕立て上がります。


       七五三鹿の子絞りは祖母のもの     仕立屋お吟






2018年10月11日木曜日

白大島


白大島の単衣の仕立てを頼まれました。

よろけ縞に蔓もの。しゃきっとして爽やかな反物です。



大島は耳の部分が広く、通常の背伏布では心もとないので、共布で作りました。
居敷当も共布が取れました。



織られて年数が経っていないので、やわらかくて衣擦れの音にも艶があります。




        衣擦れの音たてて縫ふ夜長かな     仕立屋お吟