2019年3月17日日曜日

裄直し


裄のお直しを数枚頼まれました。

茶道を始められた若い女性です。

それならと、お祖母さまがゆずってくださったそうです。





巻物や扇子など、調度の文様です。

シックな地色なので、帯揚げや帯締めの色を楽しめそうですね。



くっきりと残っていた長年の折り目も、なんとか目立たなくなるまで消せました。


        春袷茶道てふもの習ひ初め      仕立屋お吟






2019年3月11日月曜日

大人の着物を子供に


大人の着物を七歳用に直すよう頼まれました。



お祖母さんが振袖として着られ、袖を短くして訪問着として着られたものです。

扇面の文様が華やかです。

それを娘さんがお祝いごとに着られ、今度はお孫さんの七五三のお祝い着になります。

民族衣装である日本の着物のよろしさです。



身巾を脇で3㎝つめ、袖付や身八つ口も子供サイズにします。

広衿も半分に縫い綴じました。



身丈以外は、すっかりほっそりとした子供サイズになりました。

撮影の日が近づくと、肩揚げと腰揚げをします。

それまで、我が家の箪笥でおねんねです。


     娘が孫がうけつぐ母の春袷      仕立屋お吟

2019年3月2日土曜日

振袖を訪問着に


振袖を訪問着に直すよう頼まれました。

お好みの長さにしるしをつけ、切り落とします。

袖付け部分を少しほどいてひっくり返し、縫います。

ほどいた部分を繕うと出来上がりです。



大人しめの振袖なので、訪問着として充分着られます。

七五三の後撮りだそうで、今度は、活発な息子さんのために野外で撮影されるそうです。

華やかな、よい一日となることでしょう。


      春風や親子はプロに撮られゐて        仕立屋お吟




2019年2月26日火曜日

絽の道中着


花粉症が急にひどくなり、首から上が重苦しいので、

袷を脇に置いて、頼まれていたピンクの絽の道中着にかかりました。



自宅で水通しされた反物。上が道中着に、下が長着になります。

絽の肌触りは、花粉症の重苦しさを和らげてくれるようです。



共布で紐飾りを作りました。紐も輪っかにしました。



縫いあがる頃には、症状も落ち着いてきました。

絽の道中着なんて、お洒落な方ならではですね。


       花粉症ピンクのシルク縫ひもして       仕立屋お吟





2019年2月20日水曜日

黒留袖のリメイク


和裁の仲間が、黒留袖をジャケットに仕立てるよう頼まれました。

女性の牧師さんで、仕事着にされるようです。



前から見ると、衿とくるみボタンに裾模様を使っているものの、ほとんど無地ですが、



振り向いてびっくり、、という仕掛けです。

裾模様を、スカジャン風に背中に持ってきました。



着物の裾回しをまねて、見えないお洒落も。

この牧師さんからは、数枚目の注文ですが、一番華やかな一枚となりました。

☆後日談

華やかさを気に入って下さり、ズボンも裾に模様を入れて縫ってほしいということに。

結婚式に着てゆかれるそうです。世界に一着のパンツスーツですね。


春服となるや着物の裾模様        仕立屋お吟



2019年2月16日土曜日

訪問着の身丈を伸ばす


訪問着の裄と身巾と身丈を伸ばすよう頼まれました。

部分直しで袷の身丈を伸ばすのは不可能なので、ほどきと湯のしに出します。

一から縫い直すということですが、

袖口部分はそのまま使えます。



袖巾をいっぱいに出して、布団の下に敷きのしするところ。



長身の方なので、内揚げはなしにして、しるしをつけるところ。脇の柄は無視することになりますが、大丈夫です。

波だって見えるのは、ぼかし柄です。



帆掛け舟をちらした上品な一枚の出来上がりです。


      卒業の子に添ふ母の訪問着       仕立屋お吟





2019年2月9日土曜日

付下げ小紋を羽織に


付下げ小紋を羽織に直すよう頼まれました。



小さな水玉が裾へゆくほど大きくなっています。

依頼者さんは、このバリエーションがお好きだったのですが、

残念ながら、羽織に仕立てると、いくら110㎝の長羽織でも、

大きな水玉は裏に回ってしまします。

衿は衽を使うので、かろうじて衿でバリエーションを楽しめます。



衽を衿の中央で継いだところ。

下前に作者の銘が入っています。

この銘が表衿に出ないように折らなくてはなりません。



ぎりぎり、裏衿に回りました。やれやれです。

衿は、4、5日布団の下に敷いて寝ます。

敷きが足りないと、きりっと仕上がりません。



衿ごしらえが出来ると、身頃のしるし付けにかかります。

110㎝と長い羽織なので、作業台では無理で、居間の床でがんばりました。



仕上がりました。袖口部分は付下げのをのまま使ってあるので、赤い八掛が粋です。



羽織紐はどんなのを選ばれるでしょうね。


     春袷英国人を夫に持ち      仕立屋お吟