2019年9月30日月曜日

七五三の揚げ


七五三の着物の揚げを頼まれました。

なんと、ひいおばあさんが七五三に着られたものです。

80年以上前に織られた絹。

保存状態がよいのに驚かされます。



腰揚げをしたところ。

歴史を感じる柄ゆきと素材です。



肩揚げもして、晴れの日を待つばかり。


      曾祖母の着物をいまに七五三       仕立屋お吟








2019年9月27日金曜日

身丈伸ばし


お祖母様の袷の紬を縫い直すよう頼まれました。

大胆な絣です。



依頼者さんがご自分でほどいて洗って、持って見えました。

まだ子育て中なのに、感心です。熱意が感じられます。

ネットで胴裏と八掛を買ってもらい、私のところへ直送してもらいました。

袖に一か所穴があったので、共布で継あてをしました。



丈が足りないので、長かった袖を切って、身頃に継ぎ足しました。

衽も足りないので、掛け衿を継ぎ足しました。

無くなった掛け衿は、なんちゃって掛け衿にします。

地衿をつまんで、掛け衿が掛かっているように見せかけます。



渋くて大胆でかろやかな一枚になりました。


    観劇へ柄おおらかな秋袷     仕立屋お吟





2019年9月18日水曜日

身丈を伸ばす


お母さんの袷の小紋の仕立て直しを頼まれました。

クリーニング屋さんに、ほどきとふかしに出しました。



娘さんはお母さんより10㎝高いので、おはしょりで隠れる位置で切って足し布をします。



胴裏も足りないので、継ぎ足します。



表地と違和感のない布を足しました。



着付けると足し布は見えません。



この小紋、糸巻きの柄がとてもチャーミングです。


      糸巻の柄いとほしき秋袷      仕立屋お吟



2019年9月3日火曜日

名古屋帯


羽尺(羽織用の反物)から名古屋帯を仕立てるよう頼まれました。

依頼主さんは最初、道中着にしたくて反物を買われたのですが、

裄がとれなくて諦めて保留にしていました。

仲間が仕立てます。



百人一首の柄です。

耳がつっているので、鋏を入れます。



お太鼓の部分に清少納言をもってきてもらいたいという依頼でしたので、

仲間が実際に結んで見当をつけているところ。



いい感じに仕上がりました。

どんなお着物に合されるのでしょうね。


帯に散る百人一首秋の風      仕立屋お吟