四つ身の仕立てに掛かります。
お祖母さまの色無地をときのししたもの。
四つ身なので、後ろ身頃を7.5㎝切り落とします。
袖と細い衿をつくって敷きのし。
背の一つ紋は、前身頃の縫い代に入るよう裁ちました。七歳まで着られる四つ身の出来上がり。四つ身の仕立てに掛かります。
お祖母さまの色無地をときのししたもの。
四つ身なので、後ろ身頃を7.5㎝切り落とします。
袖と細い衿をつくって敷きのし。
背の一つ紋は、前身頃の縫い代に入るよう裁ちました。七歳まで着られる四つ身の出来上がり。姉妹の小紋を仕立てます。
同じ柄の黄色とミントのちりめんです。
体格が少し違うので、中間どころの寸法にします。
先ず黄色、背やお尻にバランスよく柄が来るように。
上前のおくみの膝にポイント柄が来るように。
左胸が華やかになるように。
上前の衿元がごちゃごちゃしすぎず淋しくならず。
ミントの方、黄色と同じに裁ってもよかったのですが、
バランスは保ちつつ、逆に柄合わせしました。が、後から見るとあまり変わりません。
左胸から衿元にかけて、少し違うのが分かります。
四月に、姉妹でお茶会のお運びをします。
お客さんの目を引くことでしょう。
お運びの姉妹の衣も春のいろ 仕立屋お吟
長身の方に単衣を仕立てます。
胴ぬきの仕立てに掛かります。
トランプ柄のちりめん。
袖とお好みのバチ衿をつくって敷きのし。振袖を訪問着に直します。
袖を作り直します。
左の前袖には大人しい柄のみ。続いて、羽織の仕立てに掛かります。
羽裏は、最近のもの、鳥獣戯画の柄です。
昔の羽尺は短いので、返りが少なくなります。
よって羽裏が身頃に取られて、片袖分が足りなくなるので、胴裏を使います。
昔の羽尺は巾も少ないので、袖に割り(つぎたし)を入れました。
割りに使う共布は、衿から捻出しました。
半巾になった衿には、着物の裏の金布を使いました。
片袖に使った胴裏も巾が足りないので、羽裏の端切れを接ぎ足しました。
こんなに継ぎ足し継ぎ足しで縫いあがった羽織ですが、
着るとほとんど分かりません。
むしろそのことを誇りに着ていただけたらと思います(笑)。
御隠居が着物の師匠おでん酒 仕立屋お吟
男物の着物の仕立てに掛かります。
男物はほとんどが地味な無地なので、明るい色のお好きな依頼者さん、女物の紬を用意されました。
網代の柄の手触りのよい紬、利休色です。
袖と衿をつくって敷きのし。男物の裏地は、金巾(かなきん)という、目の細かい薄地の木綿を使います。
裾のふきもこの金巾をのぞかせます。
袖口のふきは、共布を使います。
大阪への出張の足を延ばして、東京の下町から倉敷まで反物を持って来てくれた青年、
粋に着こなしてくれることでしょう。
松過ぎの銭湯よろし居酒屋も 仕立屋お吟
道中着の仕立てにかかります。
長身の依頼者さん、着尺の反物を用意されました。肩裏もたっぷり目にあります。
幅広の衿と袖を敷きのし。