2022年8月27日土曜日

江戸小紋 仕立て

よく着てほつれも出だしたのでと、単衣の江戸小紋を持ってみえました。


 洗い張りから帰ってきたところ。

やわらかものですが、ぱりっとした縮緬です。

よく見ると、家内安全の四文字がびっしり染められてあります。


袖と衿を敷きのし。


縫いあがると、ぱりっとした縮緬ゆえ、背縫いと脇縫いが一本筋が通るようしつけして、敷きのしをします。

お茶席で着られます。


    身に入むや家内安全てふ小紋     仕立屋お吟



2022年8月23日火曜日

振袖用 長襦袢

振袖用の長襦袢を仕立てます。

単仕立ての無双袖にします。


白地に、ピンクと黄色とあんず色の大きな梅の紋様。

とても可憐です。


袖をつくって敷きのし。

袖の丸みをつくるとき、いせ込みの糸は引っ張りすぎてはいけません。


残布が2m以上もあったので、広幅の共布のいしき当てをつくることができました。


   縫ひさしを色なき風に吊るしけり   仕立屋お吟



 

2022年8月18日木曜日

浴衣 仕立て

浴衣の仕立てにかかります。

この夏最後の浴衣になります。

三反ほど預かっている浴衣は、来夏までとさせていただきます。

早く秋物にとりかからなくっちゃ。

老舗三勝さんの注染染めです。

袖と掛け衿を敷きのし。
仕立てあがってからも敷きのしはしますが、ぱりっと感が違います。

日本舞踊のお稽古着になります。
背中が少し円くて衣紋が抜けないとのことで、
通常3㎝の繰越を3、5㎝で仕立てました。

飽きのこないとんぼ柄です。
上前の掛け衿にも一匹。

    木綿裁つ窓に来もして銀やんま    仕立屋お吟




 

2022年8月14日日曜日

浜ちりめん  単仕立て

 浜ちりめんを単衣に仕立てます。


萌黄色に染められた反物。少々織りキズが点在するので、裁ち方を工夫しました。

残布が150㎝もあったので可能でした。


無地のやわらかものの単衣仕立ては、縫い代をくけるとき、表に響かないよう気を付けます。

鼓の演奏で着られます。若々しく見えることでしょう。


    爽やかや萌黄ひと色仕立てあげ    仕立屋お吟




2022年8月9日火曜日

アフリカの布 男物浴衣

アフリカの布で男物の浴衣を仕立てます。


 三分の一を切り落として、袖とおくみを裁ちます。

残りが身頃になります。


袖と衿を敷きのし。


頼まれていたマスクもお揃いで。

岡山の夏祭り「うらじゃ」にでも行かれるのかな?

    八月やアフリカの布床に裁ち   仕立屋お吟




     


2022年8月3日水曜日

袷 訪問着 仕立て

 猛暑の時期でありますが、お急ぎとのことで、訪問着の仕立てにかかります。


深緑のぼかし染の浜ちりめんに、向鳥の刺繍と和楽器の線描。

格調高いです。


仕立ての間、雨が降らなかったので、狂いがなくほっとしています。

   縫ひあげて楽器ちらしの秋袷   仕立屋お吟