単衣の長着と道中着を仕立てます。
お父さんの形見の大島から、娘さん用の二枚を仕立てます。
古い反物なので、灯に透かして見ると、思わず、北斗七星や白鳥座やカシオペア座と名づけたくなるような、
星空のような虫食いが三か所あります。
かなり考えて、星座はすべて、縫い代と下前の衿に回して、
着付けると見えないように仕立てられました。
今後、出番が多いと嬉しいです。
亡き父の反で誂へ夏着物 仕立屋お吟
着物のお仕立て、お直しをしている岡山倉敷の和裁士仲よしグループです。 絹・麻・木綿など天然繊維のみ承ります。
単衣の長着と道中着を仕立てます。
古い反物なので、灯に透かして見ると、思わず、北斗七星や白鳥座やカシオペア座と名づけたくなるような、
星空のような虫食いが三か所あります。
かなり考えて、星座はすべて、縫い代と下前の衿に回して、
着付けると見えないように仕立てられました。
今後、出番が多いと嬉しいです。
亡き父の反で誂へ夏着物 仕立屋お吟
墨流し作家恭平さんの、セオαの楊柳を仕立てます。
渋さの中に、ターコイスブルーやワインレッドのさし色が華やかです。
並幅が41㎝もあるので、背縫いを通常の1㎝にしたのでは、
脇の柄が縫い代に入ってしまいます。
思い切って背縫い4㎝に決め、全体のバランスを考えました。
コテや敷きのしの効きにくい布なので、2・3日は敷きのし。背縫い4㎝が、濃すぎる染め部分が隠れていい感じになりました。おくみに濃い墨流し部分がくるので、衿は淡い部分になります。夏物の仕立てにかかります。
綿麻紅梅織に絞りをほどこしたものです。ほんとうの着物好きさんは、夏こそ着物と仰います。
なんとも涼しげな一枚。
柄合わせはいらない生地ですが、ところどころ紫の絞りの濃い部分がありましたので、左の前袖と左の衿元にも濃い部分を持ってきました。
お吟さんの美学です(笑)。
明るめの小雨つづきを単衣縫ふ 仕立屋お吟
四つ身の仕立てに掛かります。
お祖母さまの色無地をときのししたもの。
四つ身なので、後ろ身頃を7.5㎝切り落とします。
袖と細い衿をつくって敷きのし。
背の一つ紋は、前身頃の縫い代に入るよう裁ちました。七歳まで着られる四つ身の出来上がり。姉妹の小紋を仕立てます。
同じ柄の黄色とミントのちりめんです。
体格が少し違うので、中間どころの寸法にします。
先ず黄色、背やお尻にバランスよく柄が来るように。
上前のおくみの膝にポイント柄が来るように。
左胸が華やかになるように。
上前の衿元がごちゃごちゃしすぎず淋しくならず。
ミントの方、黄色と同じに裁ってもよかったのですが、
バランスは保ちつつ、逆に柄合わせしました。が、後から見るとあまり変わりません。
左胸から衿元にかけて、少し違うのが分かります。
四月に、姉妹でお茶会のお運びをします。
お客さんの目を引くことでしょう。
お運びの姉妹の衣も春のいろ 仕立屋お吟