2019年11月29日金曜日

道中着


変った仕立て直しを頼まれました。



喪服をほどいて道中着に直します。

裏は、派手な長襦袢です。



長襦袢地の巾がせまいので、足し布をしました。



半信半疑で仕立てているので、お袖が縫いあがって嬉しい。

衿は、地衿と掛け衿を継ぎ足し、衽と衽を継ぎ足し、さらに両者を継ぎ足します。

着ると継ぎ足したところは見えません。



なんとか仕上がりました。

紋は、依頼者さん自ら、長襦袢の赤いしぼり部分でアップリケを作って隠されます。

着心地は想像以上によいです。



紐飾りは、リボンにしました。

お正月に後楽園で鼓を演奏されるのに、羽織ってゆかれるそうです。


鼓などたしなむ人に春著縫ふ    仕立屋お吟


2019年11月26日火曜日

裄伸ばし


訪問着の裄を伸ばすよう頼まれました。



訪問着は、左の胸元から袖にかけて、柄がつながっています。



肩巾と袖巾を出すと、どうしてもこのように柄がずれてしまいます。

仕方のないことです。

流れ的には違和感はないので、よしとしましょう。

    着物きて美しき母七五三     仕立屋お吟



2019年11月23日土曜日

琉球紬


琉球紬の仕立てを頼まれました。



お姑さんが洗い張りにだされて保存してあったものを貰われたそうです。

紬は、表裏ありませんので、裏返して仕立てます。



上前の膝あたりにあった変色部分が、下前にきて、着付けると見えません。



新品に生まれ変わりました。

琉球紬の肌触りに魅了されながら縫いました。


    ピンクとも薄紫とも春著縫ふ     仕立屋お吟




2019年11月14日木曜日

単衣


小紋の反物を単衣に仕立てるよう頼まれました。



よろけ縞に扇面が散っています。

「高級東京小紋」とあります。



本当にしっかりした絹で、長身の方ですが、残りでいしき当てがとれるほど一反が長かったです。

一反が長いという事は、物が良いということです。



どんなコーディネトでお出かけされるんでしょう。


     よろけ縞着て紅葉の後楽園      仕立屋お吟


2019年11月10日日曜日

裄伸ばし


裄を伸ばすよう頼まれました。

170㎝と長身の方で、直しの着物をもってちょこちょこ見えます。



塩沢紬ではないかとのこと。検索して見ると、

「括り・摺り込みによる蚊絣と呼ばれている細かい十字絣や亀甲絣によって構成された絣模様には、独特の上品さと落ち着きがあります」

とあるので、いよいよ確実かなと。



袖巾には縫い代がなく、肩巾のみ、1.5㎝出すことができました。

1.5㎝だと、身八つ口は直しません。

紬は、元の折り目が目立ちませんが、湿らせた正絹をあててコテをかけます。



ごく薄い緑、裏葉柳ですね。落ち着いた色です。

      塩沢といふ品を着る冬はじめ       仕立屋お吟






2019年11月3日日曜日

産着を七五三に


今季の七五三の揚げもそろそろ終わりでしょうか。



三歳の子の叔母様が着られた産着。

産着はお袖が平袖といって、丸みがないので丸みを作ります。

そして袖口まで縫い合わせます。



腰揚げは、半分より下めに。

肩揚げは肩幅より小さくなるようつまみます。

産着を直したものは、三歳の子にとって軽くて楽に着られます。


弟は生まれたばかり七五三       仕立屋お吟