2017年5月10日水曜日

男物の大島を女物に



隣町の着物好きさん、奄美大島出身の方から頂いた男物の大島紬を、
何年も手元であたためていたそうです。

そろそろ大島の似合う年齢になったということで、女物に仕立てるよう頼まれました。

ほぼ紺の無地に近い大島に、どんな八掛を合わすのでしょう?




渋いピンクと共に、本場奄美の大島紬がやってきました。

年月が経っているので、少々針の通りが悪かったですが、とても軽やかな袷に仕上がりました。




着付けた姿を拝見するのが楽しみです。


         薫風やよき手触りの紬縫ひ     仕立て屋お吟

2017年4月23日日曜日

男物の白絣を女物に



男物の白絣を女物に直すよう頼まれました。

単衣の女物は部分直しで出来ますが、男物は直すところが多すぎて、無理でした。

私の母がほどいて、一から縫い直すことにしました。





とても涼しげな盛夏用の麻の着物に仕上がりました。





色白の方なので、おしゃれに美しく着てくださると思います。


色白は母親ゆづり白絣    仕立て屋お吟

2017年4月6日木曜日

着物と帯のリメイク



和裁の仲間が、着物や帯から小物を作りました。




紬から作った日傘



絞りから作った日傘




帯から作った信玄袋






帯から作った数寄屋袋






紬から作った化粧ポーチ


私は和裁専門ですが、仲間は多才です。


日傘へとかはりて若き日の紬      仕立て屋お吟

2017年3月27日月曜日

袷の小紋を二部式に

袷の小紋を二部式に直すよう頼まれました。

茶道の稽古に気軽に着たいそうです。





衿を少しほどいて、真っ二つに切り、巻スカート風にしました。

ダーツを四か所つまみ、切り口をくけて、ベルト通しをつけて、紐をつけます。

上着も切り口をくけて、衿先を縫い整えます。






重宝してもらえれば幸いです。


一人にて茶道の稽古初桜       ひとみ

2017年3月18日土曜日

八掛を新しく



若い頃に仕立てた大島紬の八掛の色が派手になったので、
仕立て直すよう頼まれました。


華やかさを秘めた渋くて粋な大島です。


扱う布の中で一番好きなのが、実は大島です。
大島は、人間に例えれば、曲ったことの大嫌いな寡黙で実直な人物。
一ミリのその半分の気の緩みも許してくれません。

その代り、こちらの誠意には完璧に応えてくれます。




ご覧のとおり、とてもシックな八掛に変わりました。

何度も何度も着てもらって、いい風合いに育っていってほしいです。


      大島をさらさら縫へば春深し    ひとみ