2017年10月31日火曜日

長着を道中着に



洗い張りした長着を道中着に仕立て直すよう頼まれました。

紅型風の紬です。



丈が長いので、下前の隠れるところで、地衿と掛け衿を継いでいます。

衿を作るのに並巾がいるので、さらに衿と衽を継いでいます。

着ると継目はまったく見えません。



直線裁ちの着物のよろしさですね。

直線裁ちは、私の性分に合っています。


      冬近し上に着るもの華やかに      仕立屋お吟

2017年10月20日金曜日

ジーンズの着物


ジーンズが原反で届きました。



これで、七枚の男物の着物を縫ってほしいという依頼です。

ジーンズであろうと、米倉涼子扮する大門未知子のきめ台詞じゃないですが、

「私、手を抜かないんで、、、、」(笑)。



衿肩回りもシャープに。



人形のあたりもかっちりと。



衿先もすっきりと。



舞台衣装になるそうです。どんな若者のパフォーマンスになるのでしょう。

観てみたいものです。


ジーンズといふ秋風に似合ふもの     仕立屋お吟


2017年10月16日月曜日

胴抜きの袷



胴抜きの袷の仕立てを頼まれました。

上半身と袖の裏地を抜きつつ、いかにも袷を着ているように見せます。

暖かすぎる十月とか、暑がりの方向きです。




胴裏のない、忘れ物したようなしるし付け。




袖を縫って裏返したところ。

袖口に八掛、振りには振り布をつけて、袷に見せかけます。




身頃の裏はこんな感じで八掛のみ付けてあります。




柄といい手触りといい、なんとも魅力的な紬のできあがり。


         ちくちくと紬を縫へば秋深む     仕立屋お吟