2024年1月19日金曜日

男物羽織

続いて、羽織の仕立てに掛かります。


 明るい色がお好きということで、やはり女物の昔の羽尺を選ばれました。

羽裏は、最近のもの、鳥獣戯画の柄です。

昔の羽尺は短いので、返りが少なくなります。

よって羽裏が身頃に取られて、片袖分が足りなくなるので、胴裏を使います。

昔の羽尺は巾も少ないので、袖に割り(つぎたし)を入れました。


割りに使う共布は、衿から捻出しました。

半巾になった衿には、着物の裏の金布を使いました。

片袖に使った胴裏も巾が足りないので、羽裏の端切れを接ぎ足しました。

こんなに継ぎ足し継ぎ足しで縫いあがった羽織ですが、

着るとほとんど分かりません。

むしろそのことを誇りに着ていただけたらと思います(笑)。

   御隠居が着物の師匠おでん酒   仕立屋お吟


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