2025年10月27日月曜日

継ぎ足しの単衣訪問着

 洗い張り済の、紫の美しい訪問着を仕立てます。

長身の方なので、布が足りません。

袖巾に割を入れたいのですが、衿からも縫い代からも布が捻出できないので、

依頼者さんの希望で、下前の衽を使うことにしました。

地模様のある布なので、割が目立ちません。
下前の衽には、菊の地模様のあるちりめんをチョイス。
足りない身丈にも、おはしょりで隠れる位置に同じちりめんを継ぎ足しました。
落着いた華やかさのあるお茶人の訪問着の出来上がり。

お点前の袖のむらさき菊日和   仕立屋お吟