2017年6月6日火曜日

紗の道中着


着付けの先生より、紗の道中着を頼まれました。

反物は着尺(着物用の12m)なので、着物にしようか迷われたようです。



雪輪もようの繊細な紗です。



初夏または初秋に羽織る、お洒落な一枚が仕上がりました。



紐飾りは共布でお花を作ってみました。


      着る人を思ひつつ縫ふ薄衣       仕立て屋お吟

2017年5月20日土曜日

身丈を長く


お母様の袷の紬を、長身の娘さん用に直すよう頼まれました。

内揚げも残り布も、他のはぎれもないといこと。どうしましょう?



衿は、このように、地衿と掛け衿で縫われています。

この掛け衿を、おはしょりに隠れる部分に継ぎ足して、身丈を長くすることにしました。

なくなってしまう掛け衿は、地衿をつまんで、あるように見せかけます。



思い切って鋏を入れて、、、



掛け衿を継ぎ足します。



はい、共布なので、継ぎ足したことが分からないくらいうまく仕上がりました。



衿にも、ちゃんと掛け衿が掛かっているように見えるでしょう?(笑)。

こういう技は、大島紬など、しゃきっとした素材に向いています。


       朝涼し母の紬を縫ひ直し    仕立て屋お吟

2017年5月10日水曜日

男物の大島を女物に



隣町の着物好きさん、奄美大島出身の方から頂いた男物の大島紬を、
何年も手元であたためていたそうです。

そろそろ大島の似合う年齢になったということで、女物に仕立てるよう頼まれました。

ほぼ紺の無地に近い大島に、どんな八掛を合わすのでしょう?




渋いピンクと共に、本場奄美の大島紬がやってきました。

年月が経っているので、少々針の通りが悪かったですが、とても軽やかな袷に仕上がりました。




着付けた姿を拝見するのが楽しみです。


         薫風やよき手触りの紬縫ひ     仕立て屋お吟

2017年4月23日日曜日

男物の白絣を女物に



男物の白絣を女物に直すよう頼まれました。

単衣の女物は部分直しで出来ますが、男物は直すところが多すぎて、無理でした。

私の母がほどいて、一から縫い直すことにしました。





とても涼しげな盛夏用の麻の着物に仕上がりました。





色白の方なので、おしゃれに美しく着てくださると思います。


色白は母親ゆづり白絣    仕立て屋お吟

2017年4月6日木曜日

着物と帯のリメイク



和裁の仲間が、着物や帯から小物を作りました。




紬から作った日傘



絞りから作った日傘




帯から作った信玄袋






帯から作った数寄屋袋






紬から作った化粧ポーチ


私は和裁専門ですが、仲間は多才です。


日傘へとかはりて若き日の紬      仕立て屋お吟