紗を仕立てます。
洗い張り済のお母様の紗です。
袖丈が足りないので、袋縫いはせずにいっぱいに仕立てます。身丈も足りないので、繰越揚げはつままずにいっぱいに仕立てます。
衿裏も紗です。
喜寿が近いので、人前に立つときは着物になさるようです。
秋涼し庭を透かせて絹吊るし 仕立屋お吟
紗を仕立てます。
洗い張り済のお母様の紗です。
袖丈が足りないので、袋縫いはせずにいっぱいに仕立てます。お母さんの振袖を、20㎝小柄な娘さんに直します。
まずは、袖丈を17㎝短く、袖巾を2・5㎝狭く縫い直して敷きのし。表は、繰越揚げを13㎝よけいにつまみ直し、
巾も丈も小さい反物から、大き目の浴衣を仕立てます。
先日亡くなった三味線のお師匠さんから頂いたものなので、是非仕立てたいとのこと。普通に裁断したのでは、裄70は取れないので、本襲の仕立てに掛かります。
単衣本重、別名夏重ともいい、いかにも白の絽の着物と絽の黒留袖 を重ねて着ているように見える仕立てです。
見本か縫い方の本がなければ縫えないと申しますと、文献をコピーしたものが届いてしまったので、縫わざるを得ません(笑)。
依頼者さん宅にある民藝のお皿をモチーフに、友禅作家さんが絵付けされました。鹿の紋様は、この作家さんの証の柄とか。
最初、文献を読んだときは、私には無理だと思ったのですが、文献をいつもバッグに入れて、ランチが運ばれてくるまでの10分間とか、95歳の母がトイレから出てくるのを待つ10分とか、小分けに読み重ねていくうち、全体像がつかめてきたので、仕立屋お吟流の縫い方で進めることにしました。
無事仕上がって、ほっとしています。
袷の要領で縫っている部分と、
単衣が二枚にひらひらしている裾と、
涼しげな袖部分があります。
将来、どんな場面で着られるか、楽しみです。
重ね着る涼しさのあり和のころも 仕立屋お吟
綿絽の仕立てに掛かります。
京都西陣の紫織庵の浴衣で、縦絽です。大正時代の柄を友禅染で復刻しています。
広衿、いしき当てなしがご希望でした。