2020年6月22日月曜日

着物のほころび


単の訪問着のほころびを直すよう頼まれました。



紬ですが、絵羽模様になっています。

流水と小舟と笹。

大変お気に入りで、もう何度も着られて、ついに擦り切れてしまいました。

お祖母さんが、繭から生糸をとられたそうです。

ふしが魅力的な紬です。



裾がほとんど擦り切れていたので、三つ折りぐけをほどいて、2㎝切り取りました。

この2㎝の布がとても重要です。

新たに三つ折りぐけをすると、綺麗な裾になりました。



次は、おくみにできた小指の先ほどの穴。



先ほど切り取った2㎝の布を裏から当てて、



刺し子の要領で刺してゆくと、穴がふさがりました。

プロへかけはぎに出すとお高いので、私がすることになりました。



次は、身八つ口のほころび。



これも切り取った2㎝の布でくるんで、ほころびは無くなりました。

この訪問着、また大活躍してほしいものです。


     気に入りの単衣ほころび繕ひて        仕立屋お吟


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