麻の着物、つぎは、
練色(ねりいろ)です。
『色の手帖』より
生絹を伸ばしたり固めたり煮たりすることを「練る」と言う。
生絹を練って、膠質(=セリシン)を除いてしなやかにした糸や織物のような色。
『堤中納言物語』の中の「虫めづる姫君」に、このようなくだりがあります。
***ねり色の綾の袿(うちかけ)ひとかさね・・・白きはかまを好みて著給へり***
伝統色名には魅せられています。
麻の織り物ですから、ところどころ「ふし」がいい味を出しているのですが、
反物を点検していて、目立ちすぎるふしを見つけました。
これは、残り布に行くように裁ちます。
背伏せ布をつけているところ。
背伏せ布は、50㎝に2㎜ほどゆるめると、きれいに仕上がります。
ミシンでは出来ない加減です。
仕上がりました。茶道をなさる方なので、前巾を少し広めに仕立てました。
着物きて朝風のごと風炉点前 仕立屋お吟
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