2023年8月26日土曜日

染め変え

綸子の着物をほどいて、 小紋柄に染め変えてもらったそうです。


胴裏はそのまま使えます。八掛は新しく購入。


衿肩明が多すぎるので、背縫いを5㎜広くします。


通常はたっぷりある胴接ぎの縫い代が少ししか取れませんが、大丈夫。


茶道を習い始めの人に、秋色の一枚が出来ました。

   染め変へて茶人のための秋袷     仕立屋お吟  


2023年8月18日金曜日

紗の仕立て直し

 紗を仕立てます。

洗い張り済のお母様の紗です。



袖丈が足りないので、袋縫いはせずにいっぱいに仕立てます。

身丈も足りないので、繰越揚げはつままずにいっぱいに仕立てます。

衿裏も紗です。
喜寿が近いので、人前に立つときは着物になさるようです。
    秋涼し庭を透かせて絹吊るし    仕立屋お吟


2023年8月13日日曜日

振袖直し

お母さんの振袖を、20㎝小柄な娘さんに直します。

まずは、袖丈を17㎝短く、袖巾を2・5㎝狭く縫い直して敷きのし。

表は、繰越揚げを13㎝よけいにつまみ直し、
裏は、胴接ぎを13㎝よけいにはぎ合わせます。
肩幅も1.5㎝狭くします。
一番ずたずたの状態を写し忘れました(笑)。
総絞りのはんなりとした振袖が、娘さんサイズに生まれ変わりました。

   秋涼し鹿の子絞りを縫ひあげて   仕立屋お吟

 


 

2023年8月7日月曜日

小さい反物

 巾も丈も小さい反物から、大き目の浴衣を仕立てます。

先日亡くなった三味線のお師匠さんから頂いたものなので、是非仕立てたいとのこと。
普通に裁断したのでは、裄70は取れないので、
身巾を加減して、余裕のできた前巾の縫い代から、6×110㎝の布を捻出。
身長190㎝の男物の着物の脇の縫い代から、
袖に継ぎ足す布を捻出したことはあったけれど、
この部分を切り落とすのは、40年の和裁歴でも初めて。

このように袖巾が出ました。

おくみ縫いの縫い代はたったこれだけに。
しかし、着たらわかりません。

反物の丈が短すぎるのは、いつもの特殊な裁断で、衿に足し布をして、ご覧のとおり。
着たらわかりません。
鼓や三味線のお稽古は、いつも和服の依頼者さん、お師匠さんが天国から見守ってくださることでしょう。
   
    お師匠を偲ぶ浴衣の波尽し    仕立屋お吟