2021年2月24日水曜日

切り嵌め仕立ての道中着

長唄のお師匠さんから頂いた道行コートが小さすぎたため、 切り嵌め仕立てで道中着に蘇らせたいと、依頼を受けました。
依頼者さん自ら、お師匠さんの道行コートと、継ぎ足し用の 黒の羽織と、裏地用の長襦袢をほどいて持って見えました。
身頃を切り嵌めして、しるしを付けるところ。
袖も切り嵌めして作り、衿とともに敷きのしします。
振りにちらりと朱が見えます。
紐飾りとして、お師匠さんの道行コートのくるみボタンを活用しました。
鷲のエキゾチックな柄と黒の、左右非対称の面白い道中着の 出来上がりです。私の独断で柄ゆきを考えました。 気に入ってもらえるでしょうか? ☆☆☆☆☆春愉し師匠の着物ゆづり受け   仕立屋お吟

2021年2月22日月曜日

袷小紋の大直し

袷の大直しを頼まれました。
中村勇二郎の江戸小紋です。
まずは、袖丈と袖巾を伸ばして敷きのしします。
身丈と身巾を伸ばす途中。そこらじゅうほどかれてズタズタ感マックス。
一回り大きな着物になりました。
手書きで名が入れられています。 ☆☆☆☆☆雛の日の街へ小紋の濃紫   仕立屋お吟

2021年2月19日金曜日

日傘とバッグ

和裁の仲間が、日傘とバッグをお揃いで仕立てました。
お客さんが、自ら紬をほどいて持ってみえました。 桜の頃から活躍してくれそうです。 ☆☆☆☆☆藍深き紬でつくる春日傘   仕立屋お吟

2021年2月15日月曜日

袷小紋の仕立て

袷小紋の仕立てを頼まれました。
江戸小紋の万筋です。
袖と地衿と掛け衿をしっかり敷きのしします。
渋い一枚の出来上がりです。 ☆☆☆☆☆万筋の着物に春の帯ぽんと   仕立屋お吟

2021年2月11日木曜日

単衣の羽織

単衣の羽織の仕立てを頼まれました。
依頼者さんが、小物作りをしようと自らほどいて洗われました。 洗ったりアイロンを掛けているうちに、とても上質の着物だった ことに気づき、袖や衿に鋏を入れた後でしたが、羽織に仕立てたいと、 ネットを探して、私のところにやってきました。松井青々のたたき染め の一つ紋の色無地でした。
紋は不要なので、切り落とす前身頃に持ってきてしるしつけ。
落款の「青々」が衿裏に隠れるよう、衿を折ります。
単衣の羽織でも、袖口布がつきます。
袖口布がつきます。 単衣の羽織は袷より手間が掛かりますが、なんとか仕上がりました。 継いだ袖山は、たたき染めなので、目立ちません。 ☆☆☆☆☆色無地を羽織になほす梅日和   仕立屋お吟

2021年2月5日金曜日

古結城紬

単衣の仕立てを頼まれました。
古結城紬と証紙にあります。
袖と掛け衿を敷きのし。
ご希望通り、上前の衽に黒を持ってきました。バチ衿です。
すると、柄合わせは自ずからこのような追っかけ柄となります。 ☆☆☆☆☆裁ち台にぴんと古結城冴返る    仕立屋お吟

2021年2月3日水曜日

揚げ

揚げを頼まれました。
単衣のウールの子ども用です。 この土曜日に日本舞踊の発表会があるので、大至急します。
幼稚すぎずおませになりすぎず、八歳らしい腰揚げと肩揚げをしました。 ☆☆☆☆☆八歳の日本舞踊に梅香る    仕立屋お吟

2021年2月1日月曜日

身丈を詰める

身丈を詰めるよう頼まれました。
袷の小紋です。130㎝に縮んでしまわれたので、25㎝ほど詰めます。 裄はこのままで大丈夫です。
裏の背縫いを少々ほどいてひっくり返し、裾の印をつけたのち 切り落とします。
新しい裾が整いました。このままでは衿先位置が下すぎるので、 上へあげます。
直りました。お年を召されても和服を楽しまれます。 ☆☆☆☆☆年とつてこその楽しみ春袷   仕立屋お吟