2021年11月24日水曜日

身丈直し


袷小紋の身丈直しを頼まれました。




 

内揚げはありませんでしたが、袖が長すぎるので、切り取って胴に継ぎ足します。

表地のみ裾から90㎝のところをばっさり切ります。


一番ばさばさの状態です。

ご希望サイズに生まれ変わりました。
共布を胴に継ぎ足しているので、分かりません。
若いころの着物は、鼓の演奏会にぴったりです。

小鼓をたしなむ人に春著縫ふ   仕立屋お吟

2021年11月20日土曜日

七五三 揚げ

駆け込みで七五三の揚げを頼まれました。

幼馴染なので、すぐにしてもらえると思われています。


正統派の色柄。


おませすぎず、幼すぎず、七歳に相応しい揚げです。


    六人の大人を連れて七五三   仕立屋お吟



 

2021年11月16日火曜日

袷の羽織 仕立て

袷の羽織の仕立てに掛かります。


 少々織りキズがありますが、着尺なので、残布に回せます。

羽裏は、洗い張り済みの薄手の紬を依頼者さんがご用意されました。


袖と衿をつくり、衿は特に3日は敷きのし。


妹さんと着付けを習われています。

姉妹で同じ趣味とは、羨ましい。

    冬の旅羽織の紐を買ひもして   仕立屋お吟


2021年11月12日金曜日

ウール 仕立て

 ウールの仕立てにかかります。


ウールといっても独特の毛羽立ちはなくしなやかです。

子育ても着物でしたと仰る強者さんからの依頼。


コーディネートでどんどん雰囲気の変えられる一枚です。


ご希望で、新モス(木綿)を長めのいしき当としました。


   銀鼠に合ふはつふゆの博多帯   仕立屋お吟


2021年11月10日水曜日

白大島  大直し

 袷の白大島の身丈と裄伸ばしにかかります。


身丈を9㎝、裄を4㎝伸ばします。

袖巾をいっぱいに伸ばして敷きのし。
足らずを肩巾で出します。

心配なくらいずたずたな状態。

ご希望寸法に伸びました。
白衣の天使さん、休日は趣の異なる白でお出かけくださいませ。

    小雪を白大島で街へ出て   仕立屋お吟




2021年11月7日日曜日

夏羽織  仕立て

 夏羽織の仕立てに掛かります。


夏着物をほどいて、羽織に仕立て直します。


衽と地衿と掛け衿を繋ぎ合わせて羽織の衿を作ります。

前落しの部分で、袖口布とマチを取ります。

和服ならではリメイクです。

とてもやわらかく軽い夏羽織の出来上がり。


    小柄にて細身にてこの夏羽織    仕立屋お吟



    

2021年11月5日金曜日

道中着 仕立て

袷の道中着の仕立て にかかります。


羽尺の反物に肩裏。長身の方で110㎝の丈が欲しいので、

袖裏は別の胴裏を使います。


衿用の布の端を切り取って、袖口布と紐にあてます。


衿と袖はしっかり敷きのし。


長身の依頼者さんでもたっぷり長さのある道中着の出来上がり。

飾り紐はシンプルにくるみ釦で。



   炉開へ躾そと取る鮫小紋   仕立屋お吟




2021年11月3日水曜日

七五三  揚げ

 今年最後の揚げでしょうか。


お母さんが着られた着物を、娘さんが着られます。

かなり大きいです。

若いママが揚げに挑戦されたものの挫折したのも分かります。


一重揚げをした状態。


結局、お袖の一重揚げ、肩の二重揚げ、なんと腰揚げは三重揚げとなりました。

裾の揚羽蝶の柄を見せるためです。

くりくりした黒目勝ちの可愛い三歳、赤を着こなしてくれることでしょう。

   つぶらなる目をくりくりと七五三   仕立屋お吟