2022年10月27日木曜日

単衣の羽織

単衣の羽織の仕立てにかかります。


 依頼者さんのお祖母さんが繭から生糸をとったものだそうです。

長着を洗い張りしたもの。肩すべり布は洋服地です。


長着の胸にあった変色部分は、一番目立たない肩山へ持ってきました。

古代紫のさらりとした単衣の羽織に蘇りました。

    行く秋の古代紫てふ羽織    仕立屋お吟



2022年10月19日水曜日

訪問着仕立て

 訪問着の仕立てにかかります。


辻が花の絞り染めです。


柄がぴったり合うように仕立てますので、身巾は柄で決まります。


袖と地衿を敷きのし。

掛け衿は、地衿がついてから、柄合わせして敷きのしします。


四十代に相応しい、落ち着きのある華やぎです。

初釜にお点前されます。

   お茶習ひ初めし人に春著縫ふ    仕立屋お吟



2022年10月10日月曜日

袷の小紋の身丈伸ばし

袷の着物の身丈を伸ばします。


 お祖母様の形見の着物だそうです。

全部ほどかずに、部分直しで伸ばします。

残布が1mあるので、それをおはしょりに隠れる部分に継ぎ足します。

袷の直しで重要なのは、表地と裏地のバランスをチェックする事。
これは、表がかなりゆるんでいるので、裏地を1㎝多めに伸ばしましょう。
裏地も縫い代を伸ばすだけでは足りないので、継ぎ足します。

袖巾も袖丈も伸ばして敷きのし。

二十代の美肌アドバイザーさんにぴったりの着物になりました。

    色白は祖母似形見の秋袷   仕立屋お吟