胴抜きの仕立てに掛かります。
月桃染めの白大島。ピンクと白と紫と青のハート紋様です。
ふきは二色使いという特殊な仕立てになります。
裁断では、ハートの紋様が整然と並ぶよう、また、ハートが欠けないよう、熟考しました。
胴抜きゆえ、袖口に八掛がついた単衣の袖を敷きのし。
二色使いのふきも無事うまく出来ました。
なんと可愛い白大島でしょう♪
初釜でお披露目されます。
初茶の湯白大島になに合はそ 仕立屋お吟
胴抜きの仕立てに掛かります。
月桃染めの白大島。ピンクと白と紫と青のハート紋様です。
ふきは二色使いという特殊な仕立てになります。
裁断では、ハートの紋様が整然と並ぶよう、また、ハートが欠けないよう、熟考しました。
胴抜きゆえ、袖口に八掛がついた単衣の袖を敷きのし。
二色使いのふきも無事うまく出来ました。
なんと可愛い白大島でしょう♪
初釜でお披露目されます。
初茶の湯白大島になに合はそ 仕立屋お吟
袷の紬に掛かります。
真綿紬です。
片流れに柄合わせして、仕立てます。
袖と衿は敷きのし。
八掛は、まったく別の八掛付の小紋の反物のものを使います。
八掛のなくなった小紋は、単衣に仕立てます(笑)。
追っかけ柄の粋な一枚の出来上がり。
さっそく明日着ておでかけとか。
猫好きは猫柄の帯冬うらら 仕立屋お吟
特殊な叩き染めの仕立てに掛かります。
東京染め作家の佐波古直明さんによる叩き染めです。
通常の白い点々よりくっきり見える手法です。
作家さん曰く「あまりに大変な作業だったので、二度としない」とのこと。
「雪しまき」という季語がぴったりの雰囲気があり、
依頼者さんの手に渡りました。
布に凹凸がありますが、普通に縫えたので一安心。
袖と衿を敷きのし。
八掛は普通の叩き染めです。
どんな日に着られることでしょう。
夕空をむらさきにして雪降れり 仕立屋お吟
単衣の道中着に掛かります。
対丈に仕立てるので、
差しから下を切り落とすことも考えましたが、
依頼者さんのご希望で裾の柄を活かし、上部を切り落として肩山で接ぎます。
道中着の大きな衿は、訪問着の衽二枚と地衿と掛け衿、まだ足りないので、小千谷紬の単衣仕立てにかかります。
どうやって織るのでしょう、いろんな柄が組み合わされています。
依頼者さん自らほどいて、なんと洗濯機で洗い、生乾きの時アイロンをかけられたそうです。
小千谷紬というものがすぐれているのでしょうか、本職さんのようなきれいな仕上がりです。
市松、縞、色紙、春から預かっていた反物に掛かります。
スノーホワイトに限りなく近いスカイグレーです。
花菱の地模様に、縫い紋が一つ。八掛は菊紋様の同色。
一反から羽織と帯を作ります。
共布で羽織紐を作ります。
裾の折り返しは、15㎝のところ10㎝に。袖口布は、10㎝のところ4㎝に。
体格のよい方なので、羽織丈も袖丈も短く出来ません。
帯は、袋帯に似た開き仕立ての名古屋帯(裏は別布)に仕立てたのち、
切り離さないタイプの作り帯にしました。
お太鼓も垂れも前帯も少し長めに作りました。
帯と紐は、それぞれ得意な仲間に頼みました。なんとかなるものですね。
一反の小紋をいかに冬はじめ 仕立屋お吟
袷の紬の仕立てです。
お父さんだかお祖父さんだかの着物をご自分でほどいて洗われました。
傷んだところはありません。
新しく辛子色の八掛を買われて、女物の袷に仕立てます。
帯や小物でいくらでも遊べる一枚の出来上がり。
爽籟に古きよき布ちくちくと 仕立屋お吟
単衣の羽織の仕立てにかかります。
長着を洗い張りしたもの。肩すべり布は洋服地です。
長着の胸にあった変色部分は、一番目立たない肩山へ持ってきました。
古代紫のさらりとした単衣の羽織に蘇りました。訪問着の仕立てにかかります。
辻が花の絞り染めです。
柄がぴったり合うように仕立てますので、身巾は柄で決まります。
袖と地衿を敷きのし。
掛け衿は、地衿がついてから、柄合わせして敷きのしします。
四十代に相応しい、落ち着きのある華やぎです。
初釜にお点前されます。
お茶習ひ初めし人に春著縫ふ 仕立屋お吟
袷の着物の身丈を伸ばします。
全部ほどかずに、部分直しで伸ばします。
残布が1mあるので、それをおはしょりに隠れる部分に継ぎ足します。
袷の直しで重要なのは、表地と裏地のバランスをチェックする事。久留米絣の仕立てにかかります。
木綿もしっかり敷きのし。
背とお尻部分に紺がかたまらないよう柄合わせしました。
左胸には昴のような星団を、衿元には北極星のような一つ星を。
厚みのある木綿なので、盛夏以外は年中着たいと仰っているので、
お吟さんとしては、
「季語には、春星・星朧・梅雨星・夏星・星涼し・秋の星・星月夜・流れ星・冬星・凍て星もありますから」と応援したいですね。
秋の夜に織れば星空めく絣 仕立屋お吟
長着を洗い張りしたものを、羽織に仕立てます。
羽織紐を通すための「乳・ち」という輪っかですが、
15㎜×50㎜の共布を折って、
女物は上向きに、
男物は下向きにひねって取り付けます。
春からずっと仕上がりを待っていてくださった依頼者さんに、お渡しするのが楽しみです。
何観むと紅葉ちらしの長羽織 仕立屋お吟
訪問着の仕立てに掛かります。
袖と衿を敷きのし。
途中、台風が二つ続きでやってきて空気が湿っぽかったので、縫いさしをタンスに仕舞っていましたが、晴れあがったので、一気に仕上げました。
袷は、表裏のバランスが崩れるので、盛夏や長雨時の仕立ては避けるのが無難です。
落着いた華やぎの感じられる訪問着、来月、お友達の結婚式に着てゆかれます。袷の羽織を仕立てます。
袷の長着を洗い張りしたもので仕立てます。
梅尽しです。
羽裏は、ベンガラ色の八掛を使います。
八掛なので、肩山で継がなければなりませんが、まったく問題ないです。
脱ぎ着でちらりと赤の見える、小粋な一枚の出来上がりです。
長着を羽織に直すことも、羽裏に八掛を使うことも、依頼者さんがご自分で考えました。
ますます着物が好きにおなりでしょうね。
肩裏のベンガラ色に秋深む 仕立屋お吟