2021年5月31日月曜日

七五三

七五三の揚げを頼まれました。 最近は春~新緑の頃にもされるようです。
産着を三歳用に揚げをしていたものをほどき、 さらに五歳用に揚げをし直します。 小柄でほっそりしたお嬢さんなので、可能です。
五歳らしい位置に揚げが出来ました。 お母さんは、おなかに赤ちゃんがいらっしゃるので、 このお着物、まだまだ活躍してくれそうです。 ☆☆☆☆☆カメラマンの笑はせ上手風薫る   仕立屋お吟

2021年5月28日金曜日

絽長襦袢

長襦袢の仕立てを頼まれました。
キュプラベンベルグ壁絽とあります。 依頼者さんは、いろいろな素材を試されているようです。
衣紋抜きは、共布でお付けしました。透けても違和感がありません。
長襦袢丈は、中肉中背の方なので、身長-28.5㎝としました。 着物とのなじみがよければいいですね。 <大阪は失恋の街ソーダ水・東吾>の句あれば、 ☆☆☆☆☆大阪は吾を放つ街うすごろも   仕立屋お吟

2021年5月24日月曜日

裄伸ばし

袷の小紋の裄を直すよう頼まれました。
絞りです。依頼者さんがこどもの頃、家族で街へ出たとき、お母さんが ウインドウのこの反物に見惚れていると、お父さんが「 そんなに好きなら買いなさい」と昔の家長らしく言ったそうで、 幸せな思い出として覚えておられるそうです。
そんな着物を娘が引き継ぎます。袖巾と袖丈を伸ばして敷きのし。
古い着物を大切にされる依頼者さん。どんなコーディネートされるでしょう。 ☆☆☆☆☆割烹着の母のことふと梅雨夕焼   仕立屋お吟

2021年5月22日土曜日

浴衣

男物の浴衣の仕立てを頼まれました。
近江の麻とあります。ちぢみです。
男物は、帯に隠れるあたりで後と前身頃に内揚げをつまみます。 見積もると、14㎝取れました。内揚げを縫ってから全体のしるしを つけます。
ご希望の袖巾が43㎝ととても長いので、継ぎ足しました。 お相撲さんもこうしているのではないでしょうか。 ちぢみなので継ぎ足しは目立ちません。
三つ衿芯と力布は共布を使います。
はだざわりのよい 肌触りのよい一枚の出来上がりです。 ☆☆☆☆☆夫婦して着物好きなり祭笛   仕立屋お吟

2021年5月19日水曜日

麻の着物の仕立てを頼まれました。
色の名がなかったので調べました。「ライラック」が一番近いようです。
残布 残布で、衿肩まわりの力布をつくります。
みつ 三つ衿芯も残布を使います。
仕上がりました。このあと友禅染めがなされます。 ☆☆☆☆☆染めあがるリラ色を縫ふリラの頃   仕立屋お吟

2021年5月18日火曜日

浴衣

浴衣の仕立てを頼まれました。
麻混の男物です。女性用に仕立てます。 鼓の発表会、「浴衣会」で着られます。
袖のみ敷きのし。
残布でいしき当をつけました。
渋い一枚です。涼やかな色柄の浴衣の中で、目立つ一枚になるでしょう。 ☆☆☆☆☆手弱女に縫ふや浴衣の男柄   仕立屋お吟

2021年5月15日土曜日

白大島

袷の身丈を伸ばすよう頼まれました。
一番にすることは、元の仕立ての表と裏のバランスの良し悪しを 見ることです。 吊ってみると、左の後ろ身頃の表地が1㎝ほど長すぎるのが分かります。 これを計算に入れて丈を10㎝伸ばします。
お直しの真っ最中。ぐちゃぐちゃです(笑)。
ご希望サイズに直りました。お姑さんの形見だそうです。 活躍してほしいですね。 ☆☆☆☆☆縫ひさしの白大島へ若葉風   仕立屋お吟

2021年5月12日水曜日

付下げ

付下げの仕立てを頼まれました。
昔は礼装ばかり縫っていたけれど、最近は時々です。
袖と地衿と掛け衿はしっかり敷きのし。 < div class="separator" style="clear: both;">
仕上がりました。来春、入学式に着られる予定です。 それまでに絶対痩せると仰るので、少し細めに仕立てて差し上げました。 ☆☆☆☆☆付下げのピンク仕立てる若葉冷   仕立屋お吟

2021年5月9日日曜日

漢方染

単衣の仕立てを頼まれました。
漢方染とあります。とてもかろやかです。
残布をいしき当にしました。
鼓をたしなまれる方なので、粋に着こなされることでしょう。 ☆☆☆☆☆目の覚むるやうなグリーンを縫ふ立夏   仕立屋お吟

2021年5月6日木曜日

ぜんまい紬

単衣のお直しを頼まれました。
ぜんまい紬です。ぜんまいの若葉の綿毛を織り込んであり、独特の 風合いが魅力的です。さらにエジプトの壁画文様を染めつけてあります。
身丈・身巾・裄・袖丈の大直しです。現在、バラバラの状態。
袖をご希望サイズに直して敷きのし。
全体が直りました。ほどいて一から縫った方が早い気もしますが、 お直しの方が面白い仕事となります。 ☆☆☆☆☆白日傘ぜんまい紬てふを着て   仕立屋お吟

2021年5月4日火曜日

麻の長襦袢

麻の長襦袢の仕立てを頼まれました。
麻の長襦袢は、白しか仕立てたことがありませんでしたが、 今回は、青紫です。 薄物の着物を重ねると、粋な着こなしが出来そうです。
袖を敷きのし。
麻ですから、皺はつきものなので、アイロンで癇性に皺をとったりは しません。仕上げは、一日の敷きのしのみです。 ☆☆☆☆☆紫を襦袢に秘めてうすごろも   仕立屋お吟