2019年1月26日土曜日

振袖の仕立て


振袖の仕立てを頼まれました。

呉服商をされていた亡きお祖父さんが、
お孫さんのために取っておかれたものです。



仮縫いの状態ですので、ほどいてのします。

仮縫いは大きめに縫ってあるので、折り目はすべて縫い代に入ります。



水仙・石楠花・菊のデフォルメされた、個性的な柄です。

天国からお祖父様も微笑んでいらっしゃるでしょう。


        振袖や祖父の見立てし春の色    仕立屋お吟





2019年1月12日土曜日

反物の水通し


単衣の小紋と長襦袢の仕立てを頼まれました。



絹ですが、家で洗濯したいということで、依頼者さん自ら水通しをされた反物です。



長襦袢の地衿には固い芯を二枚重ねで入れ込んでほしいとの依頼でしたので、

このように畳もうとしても、衿が立体的に立っています。



遊び心のあるパステルカラーの長襦袢です。


     袂よりちらり春待つ萌葱色      仕立屋お吟




2019年1月4日金曜日

訪問着


訪問着の仕立てを頼まれました。

華やかで格調高い柄です。



お茶をされる方なので、前巾を広くとります。

絵付けは普通サイズでなされるので、脇の柄が少々ずれてしまいますが、

ずれが目立たないように折り合いをつけます。

背と衽と衿の模様はぴたりと合わせます。



お正月の縫始に相応しい一枚となりました。


       泡美しきお薄の色を縫始      仕立屋お吟   (美しき・はしき)