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2020年6月19日金曜日

麻の着物


麻の着物の仕立てです。



色の名は、白梅鼠(しらうめねず)。

粋な名です。

「四十八茶百鼠」と言われるように、慣用色名には「鼠(ねずみ・ねず)」を用いるものが多いです。

銀鼠・深川鼠・利休鼠・相思鼠、、、、と魅力的な名がありますが、

白梅鼠は、白梅の花びらのような、淡く輝く灰色といったところでしょうか。



何枚か縫った麻の着物には、広幅のいしき当をつけるよう依頼がありましたが、

今回は付けません。

体格のよい方なので、裄はいっぱいいっぱいに取りました。

仕立てて後、上前の前身頃からおくみにかけて友禅染が施されます。

   色の名は白梅鼠やうすごろも     仕立屋お吟







2020年6月8日月曜日

麻の着物


麻の着物の仕立てが続きます。



色の名は、白群(びゃくぐん)。淡い水色です。

群青色の仲間で、紺色を呈するものを紺青(こんじょう)、淡い色調のものを白群と称するようです。



広衿を作っているところ。衿裏に、50㎝あたり2㎜ほどのゆるみを入れると、きれいに仕上がります。

ミシンではできない加減です。



この方も茶道をされるので、前巾を少し広めにしました。

立礼のお点前など涼しげにされているお姿が目に浮かびます。


簾して背縫ひ脇縫ひこまやかに       仕立屋お吟



2020年6月3日水曜日

麻の着物


麻の着物、つぎは、



練色(ねりいろ)です。

『色の手帖』より

生絹を伸ばしたり固めたり煮たりすることを「練る」と言う。

生絹を練って、膠質(=セリシン)を除いてしなやかにした糸や織物のような色。

『堤中納言物語』の中の「虫めづる姫君」に、このようなくだりがあります。

***ねり色の綾の袿(うちかけ)ひとかさね・・・白きはかまを好みて著給へり***

伝統色名には魅せられています。



麻の織り物ですから、ところどころ「ふし」がいい味を出しているのですが、

反物を点検していて、目立ちすぎるふしを見つけました。

これは、残り布に行くように裁ちます。



背伏せ布をつけているところ。

背伏せ布は、50㎝に2㎜ほどゆるめると、きれいに仕上がります。

ミシンでは出来ない加減です。



仕上がりました。茶道をなさる方なので、前巾を少し広めに仕立てました。

     
       着物きて朝風のごと風炉点前     仕立屋お吟



2020年6月1日月曜日

麻の着物


5月~6月にかけて、京都の呉服屋さんから麻の反物が届きます。

今年はコロナ禍で、いつもの三割の仕立てになるそうです。



色の名は、「灰きみどり」。

無地の麻で、仕立てた後、友禅染が施されます。



くっきり折り目のつく麻ですが、袖と地衿と掛け衿の敷きのしをします。



脇の折り目を整えてしっかり敷きのしします。


       うすものを縫ふ仕事場の玻璃囲ひ     仕立屋お吟



    

2020年4月22日水曜日

麻の着物


麻の着物の仕立てを頼まれました。



ごく淡いむらさきです。



背伏せ布も力布も共布で取れました。



透けている麻なので、広幅のいしき当てをつけます。



仕上がりました。

これに友禅染が施されます。

麻なので、縫っているとどうしても皺ができます。

しかし、仕上げは、敷きのしのみにしておきます。


      その皺も麻の着物でありにけり     仕立屋お吟



2019年5月26日日曜日

麻の着物


京都から、麻の白生地が染まっては送られてきます。



上が薄黄。下はカナリアで、黄緑を帯びています。

色の呼び名が面白いです。



まずは、薄黄を仕上げました。

薄黄といっても、かなり黄色いです。

どんな帯や小物でコーディネートされるんでしょうね。

呉服屋さんを通してなので、見られないのが残念。


      うすものを縫へば朝風ひんやりと    仕立屋お吟




2019年5月15日水曜日

麻の着物


京都の呉服屋さんから、麻の反物が送られてくる季節となりました。

白生地が、お客さんの好みの色に染まると、私のところに来ます。

一反目は、薄鼠青でした。



麻はコテが効きやすく、きっちり折り目が付きますが、

袖と地衿と掛け衿を2日ほど敷きのしします。



薄手の麻なので、広幅のいしき当てを付けます。



麻は、縫っているうちに皺だらけとなりますので、これから綺麗に畳んで、3日ほど敷きのしします。

夜明けの空のような一枚です。


      針通りよろしき麻の着物縫ふ         仕立屋お吟