2020年2月28日金曜日

単衣の裄直し


単衣の裄と袖丈のお直しです。



夏結城だそうです。

大胆な水輪文様。どうやって織られるんでしょう。

袖丈を伸ばした後、

振りを折りぐけ出来るだけの縫い代を残して、袖巾を伸ばしました。

しっかり敷きのしします。



肩巾もいっぱいに出すと、

身長は普通なのに腕のすらりと長い依頼者さんのご希望の67.5㎝に出来ました。


         みづいろの水輪のいくつ夏結城       仕立屋お吟


2020年2月22日土曜日

羽尺を名古屋帯に


羽尺の反物で名古屋帯を作るよう頼まれました。



黒のちりめんに若草色の絞り。

水玉風の白い染め抜きが可愛らしいです。

帯に慣れている仲間が仕立てます。

お太鼓部分によい柄が来るよう、逆算して裁ちます。



帯芯を縫い代に縫いつけているところ。



ざっとお太鼓に畳んだところ。いい感じに仕上がりました。

三月に依頼者さんの鼓の演奏会があるので、聴きに行って楽屋でお渡しする約束です。


如月やびしつと縫ひし名古屋帯     仕立屋お吟




2020年2月18日火曜日

黒留袖をドレスに


黒留袖を結婚式用のドレスに仕立てるよう頼まれました。



依頼者さんが、京都へほどきとふかしに出されました。

センスが良くて度胸のある仲間が仕立てます。



柄合わせをしているところ。

一枚の大きな布になったところで、裁ちます。

胴裏で裏も付けます。



洋裁ですが、袖口や裾に、和裁の技法「しのび」を入れて落ち着かせています。



共布の柄部分で作ったコサージュは、ふっくらとして華やかです。


     着物あら春のドレスに縫はれをり      仕立屋お吟


2020年2月11日火曜日

羽織を半纏に


男物の袷の羽織を半纏に直すよう頼まれました。



母にほどいてもらいました。

洋服の上に着ます。

袖丈を短く、衿も細めに仕立てます。



紐をつけ、

仲間にポケットをミシンでつけてもらって出来上がり。


        半纏はさんぽの友や鳥雲に    仕立屋お吟







2020年2月5日水曜日

長着を羽織に


袷の長着を羽織に直すよう頼まれました。



さらりと肌触りの良いちりめんです。

なじみのクリーニング屋さんにほどきとふかしを頼みました。

5000円でした。



長身の方で羽織丈105㎝がご希望なので、へら台は短くて使えません。

居間の床にへら紙をつないで、しるしつけをします。

無理な体勢をとるので、ストレッチをしている気分です。



袖が縫えて衿が折れたら、敷きのしをします。

特に羽織の衿は、一週間くらい敷くのが理想です。



薄紫のはんなりとした羽織の出来上がりです。

依頼主さんは、薬剤師さんです。

白衣はもう飽き飽きしているので、休日は色目のよいものが着たいそうです。


     春色の羽織すらりと高き人      仕立屋お吟