七五三の揚げを承る季節となりました。
総絞りに個性的な刺繍が施されています。
まずは腰揚げ。
三歳では、揚げ山が3分の2あたりに来ると可愛いです。
一重揚げで大丈夫です。
次に肩揚げをします。
このままでは、まるで裃を着たようです。
二重揚げをして可愛くなりました。
残暑が厳しいですが、来週撮影とお参りをされるようです。
姉も着し鹿の子絞りや七五三 仕立屋お吟
七五三の揚げを承る季節となりました。
まずは腰揚げ。
三歳では、揚げ山が3分の2あたりに来ると可愛いです。
一重揚げで大丈夫です。
次に肩揚げをします。
このままでは、まるで裃を着たようです。
残暑が厳しいですが、来週撮影とお参りをされるようです。
姉も着し鹿の子絞りや七五三 仕立屋お吟
大直しを頼まれました。
単衣の付下げ小紋です。
体格の良い娘へ譲るのに、身丈と身幅と裄を大きくします。
この夏、何枚目の浴衣でしょうか、仕立てにかかっています。
お祖母様の箪笥に長く眠っていたので、変色部分があり、
うまく残布へ持っていきます。
柄合わせもよく考えて。
左の胸元と衿元に紫陽花をもってきました。
上前の膝あたりにもポイント柄を。
袖の柄にももちろん気を使います。
背にも同じ柄が来ないよう気をつけました。
二十代前半の看護師さんです。
お仕事の休みの日は、民族衣装を楽しんでくださいませ。
虫の夜に縫ふやますぐにこまやかに 仕立屋お吟
麻の長襦袢の仕立てを頼まれました。
小千谷の織物です、「きくちいま監修」と証紙にあります。
普段着が和服とおっしゃっていたので、残布で、補強と透け防止のために居敷当をつけました。
短めに着付けられるので、長襦袢も短めに仕立てました。
温め酒息するごとく和服着て 仕立屋お吟
今年もたくさん縫わせていただいた麻ひめシリーズ。
表裏はないのですが、こちらが表と決めて糸しるしします。
できあがるとこんな畳み方で敷きのしします。
人の温みと湿気と体重は、手縫いのはんなり感を残しつつ、ぱりっと仕上げてくれます。
濃紫の着物と、一つ紋のうすものの仕立てを頼まれました。
白生地から深緑に染められて、私のところへ来ました。
袖と地衿と掛け衿をしっかり敷きのし。脇と背縫いをかっちり躾で整えて、二日は敷きのしします。
どのようなコーディネートされるのか、興味津々です。
染められて夏ちりめんの深緑 仕立屋お吟
紗紬の仕立てを頼まれました。
洗い張りされたもの、紅花染めです。
何か所か変色部分がありますので、裏を表にしたり、上下を変えたりしてしるしつけをします。
袖の丸み部分の変色は、振りに持ってきたり袖山をずらすことによって、
縫い代に隠せます。
しっかり敷きのし。
新品のような一枚となりました。
冷たい和菓子のような色彩です。
和服着てちよいとそこまで葛桜 仕立屋お吟
男物の浴衣の仕立てが続きます。
広幅の織機で織ったものを半分にした反物で、片方の端は耳ではなく裁ち目になっています。
背縫に耳を、袖口に耳を持っていきましょう。
しっかり敷きのし。
男物に必ずつまむ内揚げは、ほんの1㎝ほど。
目立たない柄ですが、野暮にならないよう、ちゃんと柄合わせしています。
粋に着ていただけることでしょう。
丈いつぱい巾いつぱいに浴衣縫ふ 仕立屋お吟
男物の浴衣の仕立てを頼まれました。
長女さんに彼ができて、その彼が「仕事マグロ」というほど勤勉なので、
こちらを選んで誂えてあげることに。
紬風のしっかりした綿織物で、浴衣地とはちょっと違いますが、
長女さんがぱりっとした服がお好きということで決まりました。
男物の着物は帯に隠れるあたりに、前身頃にも後ろ身頃にも内揚げをつまみます。
二人で仲良くお出かけしてくださいね。
できたての彼に浴衣を誂へむ 仕立屋お吟